以下は、6月28日に書いた記事。NewsPicksの広告「さよなら、おっさん。」に対する批判記事だ。
そんな批判記事だったのだが、NewsPicks本家に掲載されていることが判明した。おかげさまでPV数は跳ね上がったのだが、私の知らない間に掲載されていたのでぞっとした。
この件から、あらためてNewsPicksについて感じたことや、NewsPicksの狙いや立ち位置について気づいたことを書いていく。
Contents
(7/11現在):私の記事がNewsPicksに載っていた件
広告批判した個人サイトの記事まで掲載されるのか・・・
当サイトへのアクセスが突然増えたのでなぜかと思い、Googleアナリティクスで調べたところ、NewsPicks本家に当記事が掲載されていた。7月11日時点で、Pick数は83である。
【NewsPicks掲載】NewsPicks「さよなら、おっさん。」広告はどうすれば炎上しなかったのか?
→ https://newspicks.com/news/3134985?ref=user_3538639&u=n024KJ
上記は「さよなら、おっさん」関連の記事をPick数順に並べたもの。自分を入れようとしたら、上位3つを入れてのスクショはできなかった。全体で16位。
NewsPicks編集部やhuffpost japan、business insider japanにまじっていたのには驚いた。掲載されている個人サイトの中では、Pick数が1番多いようだ。
なお、上記の記事は6月28日の午前10時に公開し、同日の15時ごろには掲載されていた模様。正直、掲載が判明した時にはかなり焦った。真面目に書いているように見せて割とふざけている部分もあったため、「NewsPicksさん、このまま載せちゃって大丈夫?」とも言いたくなったのだ。
しかも、NewsPicksに掲載されたおかげでたくさんの方に読んでいただけたという点はありがたいのだが、NewsPicksの広告批判して掲載されため、複雑な気持ちになったというのも事実。
また、今回のNewsPicks掲載をきっかけに「“経済に特化した質が高いコンテンツ”を掲載しているメディアだとか、よく自分で言えるよな」と叩かれていることにも、悲しいことにも頷けてしまった。
もし私のこの記事を「経済に特化した質が高いコンテンツ」と判断された上で掲載されたのであれば大変光栄なのだが、おそらくチェックしていないだろう。掲載されるまでの基準と仕組みがものすごく気になる。
下手なこと書いて晒されたらたまったもんじゃない。私のfacebook友達でも「いつのまにか掲載されていて、見に行ったら理不尽に叩かれまくっていてさすがに傷ついた」と言う方もいた。その友達はNewsPicksを見たことがなかった方。こういう方も一定数いるはずだ。
「ネットに公開している以上、世界中の人から見られることを心得よ」という意見もあるだろうが、もしNewsPickに掲載されることが事前にわかったら、少しは体裁を整えただろう。
「選んでいるのがロボットだから仕方がない」「転載したわけでもないんだから良いだろう」「アクセスが増えるのだから喜ぶべきだ」という方針なのかもしれないが、必ずしも誰もが喜ぶ仕組みではないはずだ。
「二次メディア」と「まとめアプリ」の中間狙い説も実感
コメントで「NewsPicksは、“メディア”というよりも“まとめサイト”のくせに、あんな広告出して偉そうにしやがって」と言っていた人もいたが、まさにこういうことを指すのだろう。
個人的には、「NewsPicks」は、「東洋経済オンライン」や「プレジデントオンライン」のような二次メディアと、「スマートニュース」のようなまとめアプリの中間を目指しているように感じている。それでいて、年齢層高めのエグゼクティブ層狙いだと。
そこで、NewsPicksの編集長について調べたところ、あながちこの考えは間違っていないようだった。
NewPicks元編集長で現COOの考えからわかること
2018年4月1日に、NewsPicks編集長からCOOになった佐々木紀彦さんは、元東洋経済オンラインの編集長(〜2012年11月)とのこと。NewsPicksの作りに、若干「東洋経済オンライン」感があるのはこれが理由だろう。
NewsPicksの今後の展開や方針などが気になる方は、現COOである佐々木紀彦さんのインタビュー記事を読んでみると、ざっくりとはわかると思う。
「メディアイノベーターに、俺はなる!」~東洋経済オンラインからNewsPicksへ電撃移籍した佐々木紀彦氏の「野望」
→ https://next.rikunabi.com/journal/20140904/
NewsPicks佐々木紀彦に聞く「5年後、メディアは稼げているか」
→ https://www.advertimes.com/20171018/article259376/
【佐々木紀彦】編集長退任の報告と、CCOとしてやりたいこと
→ https://newspicks.com/news/2927946/body/
これらの記事を読んでみると、なぜ東洋経済オンラインからNewsPicksに移籍したのか、今なぜNewsPicksをこのような状態にしているのか、今後どうしていきたいのかというのがわかる。
私が把握した限りだが、佐々木さんがNewsPicksで何を実現したかったのかというと下記のような内容だろう。
- 新しいメディアであるNewsPicksで新たな挑戦がしたかった
- 自由にアイディアを実現させたかった
- ネットメディアを有料化したかった(質の高い記事に関して)
現NewsPicksは、佐々木さんのこのような想いがあってこそ成り立っているのだろう。これが正しいか正しくないか、良いのか悪いのかは私にはわからない。
ただ、他メディアとは別のポジションを狙っているということは、今までにないような新しい試みも期待できる。今後は、NewsPicksという新しいジャンルとして捉えていこうと思う。
当記事はTogetterにもまとめられていた
ちなみに、私のこの記事は、Togetterにもまとめられていた。最後の『「どうすれば炎上しなかったのか」の提案』という欄に追加されている。
【Togetter掲載】「ニュースピックスの『さよなら、おっさん。』はなぜ炎上したか」を分析する人々
→ https://togetter.com/li/1241619
Togetterをまとめた人からは連絡をいただいたものの、NewsPicksからは何も連絡なく掲載されているあたりがなんとも笑ってしまう。
おそらくスマートニュースと一緒で、ロボットが集めたものだろうから仕方がないのだろう。(どうやって載ったのかという仕組みは現在調べているところ)
コメントやリプで攻撃されたり、クソリプ祭になるかと思いきや、意外にも好意的なコメントが多くて安心した。本当にありがたい。
この記事が、広告の解説、不快に思っていた方々の代弁、新しい提案の役割をになえていたとしたら光栄だ。
「これって、炎上してたか?」というコメントも正解
とはいえ、実はこの記事、TwitterでもFacebookでも、いつもより「いいね!」などの反応が悪かった。にもかかわらず、NewsPicksでは反応が良かった上に、流入が多いという事実から、色々と推測できる。
おそらく、「さよなら、おっさん。」広告は大々的な炎上というよりは、元々ある程度NewsPicksを知っている人や興味がある人(ユーザー)を怒らせたのだろう。
コメント欄にも「これって炎上したか?」と書かれていたが、そこにも同意できる。興味がなかった方からはどうでもいいことで、NewsPicksや日経新聞を読んでいない人、電車に乗らない人(車内広告を見ない人)からしたら、「何の話?」ともなる。
このような仮説から考えると、この「何の話?」と感じた層が、私のTwitterやFacebook友達に多いのだろう。(反応してくださった数少ない友達は、みんな男性だったということからも感じること。)
そして意外な事実なのだが、この記事を読んでくださった1番多い層は、25歳から34歳までの男性だったということ。半分以上がこの方々なのでぶっちぎりに多い層になる。
25歳から34歳までの男性は、年齢・性別だけ見てもまだ「おっさん」とは呼ばれなさそうな層だ。怒っている方というよりは、分析したい方々だったのかもしれない。
炎上してもいずれは忘れられてしまう。今なお、NewsPicksからの流入や「さよならおっさん」に関する検索での流入は多いのだが、それが途絶えた時が忘れられた時だと言えるだろう。
ライターとしては媚びを売っておくべきだったかもしれない
これは完全に戯言なのだが、コピーライターかつライターの端くれとしては、どうせならもっとNewsPicksを褒め称えて崇め奉り、媚びを売っておくべきだったかもしれない。
そうしたらNewsPicksに寄稿依頼をされ、連日私の記事がきっかけに有料課金されまくり、「おばさん」特集のおばさん代表としてドヤ顔できたかもしれないのに、広告批判したばかりに本当に残念なことをした。
とりあえずここで、「NewsPicksさんへ。無料ユーザーで恐縮ですが、いつも利用しております。もし寄稿依頼があれば、お気軽にお申し付けくださいませ。炎上商法でなければ喜んでお受けします。」と、アピールしておこう。
きっといつかはこの記事が、NewsPicksおよび某メディアの「おっさん」ではないお偉いさんの目にとまるはず。私はそう信じている。