著名人ならば『直接会える』だけでも集客できる
「私と直接会える♡お茶会を開催します!」
というような告知風なことをブログやFacebookなどに書く人がいる。
こういうものを見ると、
「この人は一体、芸能人か著名人か地下アイドルか何かの教祖なのか?」
と思ってしまう。
有名な芸能人や著名人などであれば、特に理由もなく「会いたいから来ました」というような参加者も多いだろう。
しかし、そこまでの人気や知名度がある人は芸能人や著名人であってもなかなかいない。「直接会える」という謳い文句であれば、その人に会うことで何が得られるのか理解した人のみ、その人に会いに行くのだ。
例えば、歌手であれば歌や生演奏、映画監督であれば新作の映画の話、お笑い芸人ならば何か面白い話、アイドルならば写真撮影や握手、天気予報士であれば天災の話などを聞けるかもしれないと想像できる。
有名人かつ肩書きも明確な人であれば、直接会うメリットは大体は想像つくからだ。少なくともその人が好きな人であればとりあえず会えればそれだけでも満足する人もたくさんいるはずだ。
何者かわからない人とはお茶しない
とはいえ、有名人でもない人が「私と直接会える♡お茶会を開催します!」といったところで誰が行きたいと思うのだろう。
その人のことを知らない人からしたら誰だかわからないので、何してくれる人かわからないし、直接会うメリットを感じないので直接会いたいなんて思わないだろう。
綺麗なお姉さんや可愛い女の子が「私と直接会えるお茶会開くよ♡」といえば下心丸出しの見知らぬ男性が食いつくかもしれないが、おそらく告知主の思惑とは異なる層が集まることだろう。
基本的には「いや、わざわざあなたに直接会いたいとは思わないのですが・・・」といった反応が大半になると思う。
その会場に行くまでに交通費も時間もかかる上に、参加費もかかるのだとしたら、ただ直接会うだけのために参加する人なんていないと思われる。直接会うメリットが全く感じられないのだ。
もし、その人が「自分は何者なのか」、どんなスキルや知識があるのかなど明確にしているのならばまだマシだ。だが、それだけでは足りない。
『直接会える』ことで何が得られるのか?
直接会うことでその人に、相談し放題だとか、質問し放題だとか、有料級の話が聞けるだとか、予約が取りにくいお店に一緒に行けるとか、最新のノウハウをシェアしてもらえるとか、メリットがなければ絶対に人は動かない。
上記に挙げたように『直接相談し放題』だとか具体的なことを書いていればメリットはわかる。この場合は、『直接会う』が事実、『直接相談し放題』がメリットだ。
しかし、『直接会える』という事実だけでは、会って何が得られるのかわからないのだ。
もしその人にはコアなファンがいて、「参加してほしい」と思っているターゲットが、自分のコアなファンであり、声をかければすぐ集まってくれる人に向けた告知ならば、「私と直接会える♡お茶会を開催します!」でも問題ないだろう。
ただし、一般的に『直接会える』ということはメリットにはならない。ただの事実だ。「直接会ったら“どうなるのか”」が知りたいのであり、そこがメリットだ。
見てくれているのはファンだけ
新規の方に参加してほしい、関係が薄い読者の方に来てほしいなどと考えているのであればアウトだ。
たとえ、ブログやメルマガ、Facebookなどで毎日自分が何者で、何ができるのか発信していたとしても読まれているとは限らない。人は他人のブログもSNSもメルマガも登録者でさえさほど読んでいない。
なので、「私は毎日発信しているのだから、きっとフォロワーは見てくれていて『直接私に会える』と聞けばみんな参加してくれるはずだわ」なんて幻想に囚われていたら大変なことになる。
自分のスキルや魅力は他人に伝わっていないものだ。だからこそ、すでに知っている人からしたらしつこいと思われるかもしれないが、告知では、自分が何者で、何ができて、参加者のメリットは何かを明確に伝える必要がある。
広告もしかり。自分が申し込む・購入するメリットを感じなければ人は申し込まないし、告知も広告も読まない。
告知や広告を見てもただタイトルに「私と直接会える♡お茶会を開催します!」としか書いていなければ、告知や広告の目立たない下の方に参加者や購入者のメリットが書いていてもきっと読んでもらえないだろう。
顧客目線になったメリットを考えてみる
もしかすると「私に会うことこそがメリットなのよ」だとか勘違いする人がいるかもしれないがそういう人は頭を冷やしていただきたい。
あくまで自分がイメージする参加者&購入者のメリットではなく、顧客目線に立ったメリットを考えるのだ。
だからこそ、告知文や広告を書く時は、参加や購入する顧客目線の“メリット”を必ず入れることを強くオススメする。
もし、メリットがわからないのだとしたら、購入者様の感想や意見を参考にしたり、「これに参加するとどうなれるのか?」「これを買ったらどうなれるのか?」と自分に問いかけると気付けるだろう。