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「本文を読めばわかる」は通用しない
広告のキャッチコピー、ブログのタイトルなど、説明しないとわからないような単語を入れていないだろうか?
「本文に書いてあるから読めばわかる」なんていう人が言うが、キャッチコピーやタイトルでつまずいた人はその後の本文なんか絶対に読まない。何で「ん?」となった人がきちんと読んでくれるなんて思っているのだろう。
いや、確かにあなた自身のファンならば、一字一句隈なく読むと思う。
例えば、石原さとみが一般人には意味不明な念仏をブログタイトルに書いたとしても、石原さとみが書いたとなれば多くの人に読んでもらえるはずだ。
石原さとみの日常や素顔を知りたいと思う人や、写真を見たいと思う人はたくさんいるので、「何これ?」「なんで念仏?」と思いつつも、頑張って読む人は多いことだろう。
しかし、残念ながら我々は石原さとみではない。石原さとみのようにファンが多いような人ではない限り読んではもらえないのだ。
人間は、売りつけられる宣伝が大嫌い
ブログならまだ良い。他人に読ませることを目的としていない人や、ただ自分の備忘録として趣味で書いている人や日記書きやポエマーもいるからとやかく言うのはここまでにする。(集客・宣伝・告知したい時はその書き方はアウト。)
問題は、宣伝・広告する際のタイトルやキャッチコピーだ。
Facebookの告知文のタイトルも、ブログのタイトルも、メルマガのタイトルでも、宣伝や告知目的ならば気をつける必要がある。
人間は宣伝されるのが大嫌いなのだ。厳密に言えば、「売りつけられるかもしれない」と感じる宣伝が嫌なのだ。
確かに宣伝は大事だ。宣伝されたことで良い情報を知ることができる。良いものの存在を知ることができ、良いものが手に入る。
だが、売りたい側が「うちの商品すごいでしょ?買ってよ!」とゴリ押ししてくるような、意味不明な押し売りは迷惑なのだ。
わざわざ四六時中テレビショッピングを見て、チラシ収集をして広告チェックしている人なんてなかなかいない。いたらオタクだ。セールスコピーライターの私でさえ四六時中は広告や宣伝を見ない。
そう、一般人はわざわざ好き好んで宣伝を見ない。目立つキャッチコピーやタイトルが見えて、「あれ、私にとってお得な話かしら?」と思った人がやっと読んでくれる。
だから、最初から自分に無関係な意味わからない単語がデカデカと書いてあっても興味を示さないのだ。
「私にとって必要だ」と瞬時に思わせる
また、「文字面を見て考えれば何となくわかるはず」と言う人や、挙げ句の果てには「調べればわかる」と言い始めるすごい人がいるが、広告や宣伝を見聞きして知らない言葉をわざわざ考えて調べて読む人なんていない。
これもまた、ファンがたくさんいる人が宣伝しているのならば意味不明な言葉でも良いかもしれない。
例えば石原さとみが「私のオススメの◯◯」とコメント付きで、謎の置物の写真とともに謎の商品名を書いていたら、「さとみちゃんと同じものが欲しい!」「あの商品は何なのか調べてみよう!」ともなるかもしれない。
しかし、何度でも言うが、残念ながら我々は石原さとみではない。
「この単語は何だろう」と調べてもらえるわけがなく、意味がわからない置物でも「同じものが欲しい」とは思ってもらえないのだ。
それに、宣伝や広告を見てもらえるのも数秒だ。数秒で「この広告の商品は、私にとって得かどうか」「私に必要な情報かどうか」と判断され、「私にとって得ではない」「私には無関係な話だ」と思われた途端にゴミ箱行きだ。
タイトルもキャッチも読まれなかったら終わりなのである。
メルマガなんて顕著な例だ。メルマガのタイトル見て判断されるのだから、中身を開けてもらえないことも多々。宣伝・広告は時間との勝負。考えさせたら終わりだ。
一瞬で、「私にとって得な情報かどうか」とか「必要な情報かどうか」とか判断される。時間との勝負だ。
だから、悠長に「んー?何だろこの単語?専門用語かな?多分漢字から文字面からしてこういう意味かなー?」なんてわざわざ考えてくれる人なんていない。
小学生でも即わかるキャッチコピー・タイトルにしよう
おそらく大人ならばわかる言葉でも、小学生でもわかるレベルの言葉に言い換えた方が良い。簡単な言葉であればあるほど、頭に入ってきやすいからだ。
それに、広告を見る人が、みんな元気だと限らない。疲れている大人は、思考力が弱っている。たとえ賢い大人だとしても、二日酔いならば頭は働かない。
元気な時ならば理解できても、日々の仕事で疲れていてぐったりした人ならば頭が働かないはずだ。たとえ興味がある商品の広告でも、体調が悪ければ頭も回らない。
だからこそ、頭が働いていない大人でも理解できるように、簡単な言葉にした方が良いのである。(小学生でも即わかる言葉=簡単な言葉)
「何このむずかしい言葉?私には関係なさそうな話だわ」と思われたら、おしまいなのだ。
確かに、あえて謎の単語を入れて読ませる方法もある。だが、その単語以外に、読みたくなるような文章を入れておかないと見てもらえない。
それに、著名なコピーライターがやっても滑るときは滑るので、かなり難易度が高い。だからオススメしない。
説明が必要な単語は、キャッチコピーにいれたらNG
また、キャッチコピーやタイトルの中で説明しなければわからない単語は入れるべきではない。
例えば「ぷるるん女祭り」という商品があったとしよう。「限定50個!今なら『ぷるるん女祭り』が1980円!」だとキャッチコピーにあったとして、欲しいと思うだろうか?
そもそも「ぷるるん女盛り」ってなんだよ・・・と思うだろう。なかには、この意味不明な商品名が気になり、クリックしてくれる人もいるかもしれないが、少なくともの「これは私のための商品ね!」と思う人はいないはずである。
この「ぷるるん女盛り」という商品が女性向けの化粧水であり、お肌がぷるるんとして、最も美しい年頃である「女盛り」になるという意味の商品なのであれば、「ぷるるん女盛り」という商品名をゴリ押しするよりも、保湿化粧水であることを前面に出した方が良いだろう。
もしかすると興味本位から「ぷるるん女盛り」という単語を見てクリックしてくれる人もいるかもしれないが、おそらく「保湿化粧水」だと思ってクリックする人はいないと思う。
キャッチコピーやタイトルは、1番目立つ部分であり、1番重要な部分だ。そんな大事なところに、誰も興味を持たない上に、意味のわからない単語を入れたらもったいない。
キャッチコピーやタイトルはいわば一等地。1番読者が興味を持ちそうなことやメリット、「私のとってお得なことが書いているはず」「私のための商品だわ」くらいに思ってもらえることをキャッチコピーやタイトルに入れた方が良い。
(※「ぷるるん女盛り」とは、今私が考えた架空の商品だ。我ながらひどい。そしてこの記事を書いた翌日に改めて見たら、若干卑猥な名前だということに気がついた。何を連想するのかはおまかせする。)
むずかしい商品名は、「キャッチコピー」ではなく「本文」に入れよう
とはいえ、病院や接骨院などの広告だと、難しい技術名や症状を入れる必要があるだろう。正式名称でなければいけないなど、縛りがあるかもしれない。ある意味これも商品名だ。
例えばだが、「空隙歯列が改善」と聞いてわかるだろうか?この「空隙歯列」とは、歯と歯の間に隙間ができるいわゆる「すきっ歯」のことだ。
きっとこの場合、「空隙歯列が改善する」というよりは「すきっ歯が改善」と言われた方がピンとくる人が多いはずである。キャッチコピーやタイトルには「すきっ歯が改善」として、「空隙歯列」と入れなければならない決まりがもしあるのであれば、本文中に入れれば良いはずだ。
このように、なんらかの理由で、一般人には通じにくい難解な商品名・専門用語を入れる必要があるならば、本文中に入れれば良いだろう。わざわざ目立つところで入れる必要はない。
読み手だって知りたいことではない。意味不明な単語を前面に出そうとするのは売り手や書き手のエゴだ。読み手や購入者のことなんて無視しているとも言えよう。ただでさえ押し売りは嫌なのに意味不明なことを言われながら押し売りなんてされたら恐怖でしかない。
そのため、広告や宣伝では、読み手が一瞬でわかるタイトルやキャッチコピーにし、「あ、私にとってお得な話ね」「これ、私に必要なことかも・・・」と思わせる必要がある。
誰に読んでもらいたいのか?誰に買ってほしいのか?
ただし、「専門用語を書いたらいけない」と言うわけではない。読んでもらいたいターゲット次第だ。
もし、読んでもらいたい欲しい相手、買ってもらいたい相手が専門家で、その専門用語が一般常識の単語ならば全く問題ないだろう。
一般人に読んでもらう必要も買ってもらう必要もないのだから一般人からしたら意味不明な言葉でも全く問題ないのだ。
だから、読んでもらいたい人、買ってもらいたい人にその言葉は瞬時に伝わるか?と言うことが重要なのである。