持論と屁理屈

「高級ホテルのラウンジでお一人様コーヒー」はセルフイメージが上がるのか論争

ホテルラウンジを利用するメリット

高級ホテルでお茶会をしたことはあるだろうか?お茶会といえども、友達と一緒にわいわいするものではなく、ビジネス色の強いものだ。

私は開催側かつ団体参加の経験はないのだが、個別コンサルをしてもらったことと、商談で使用したことならばある。おそらく、開催側が高級ホテルのラウンジを指定した時は、相手(つまり私)への配慮をしてくださったからだろう。

高級ホテルのラウンジでは・・・

・サービス力が高い
・◯◯ホテルというと場所がわかりやすい
・融通が利きやすい
・早く来る人がいて待たせてしまっても不快にさせにくい
・うるさい客や変な客はいなさそう
・周りに気にせず落ち着いて話せる
・洗練された雰囲気で居心地が良い
・場合によれば予約もできる ・激混みであることは滅多にない
・大体便が良いところにある
・タクシーも呼んでもらえる
・場合によれば駅まで送ってもらえる
・少なくとも嫌がる人はいないので間違いない

というように、総じて、好印象だ。そのため、開催側がホテルのラウンジを指定してきた場合は、お客様への気遣いの1つなのだろう。

また、お客様に「こんな素敵な場所で開催するということは、きっと素敵な商品・サービスに違いない」とわくわくしてもらいたいとも思っているだろう。

さらに、開催側の人自身や、その人の商品・サービスの印象を良く思ってもらえるよう、相乗効果を狙っているとも言える。

特に、女性がお客様の場合、雰囲気や場所にこだわる方が多い印象だ。そのため、間違いはない「ホテルのラウンジ」を指定する人が多いのだと思う。

なぜ用もないのに1人で行くのか?

しかし、泊まるわけでも待ち合わせするわけでもないのに、「セルフイメージを高めるために」と言って、わざわざ1人で高級ホテルのラウンジに行く人がいないだろうか?個人的にはいささか不思議に思っていたのである。

お金に余裕がある人、そこのホテルが大好きな人、下見に来ている人など何か用があるのならば理解出来る。

だが、金欠状態なのに安くて1杯1000円以上するコーヒーを飲み、高級ホテルのラウンジでくつろぐという人がいるのに驚きを隠せない。理由を聞くと「セルフイメージが高まるから」ということらしいが、どういうことだろうか。

これらに関しては、実際に試してみて「すっごく良かった!なんだかセルフイメージが高まった気がする」という人もいれば、「まぁ綺麗な場所だったし、コーヒーはおいしかったけど、別にセルフイメージが高まった気はしない」という人もいるようだ。

つまり、賛否両論なのである。なので、なぜこのように意見が分かれるのか、考えることにした。

「セルフイメージ」が高まる人と高まらない人の違い

おそらく「セルフイメージが高まった」と喜んだ人は・・・高級ホテルのラウンジに行って優雅にコーヒーを飲んでいる人に憧れを抱いていて、そのシチュエーションに憧れている人だ。また、憧れている人と同じ体験をすることで、まるで自分が同じような存在になれたような気がする・・・ということもあるのだろうか。

一方「特にセルフイメージが上がったとは思わない」という人は、そもそも、高級ホテルのラウンジに行って優雅にコーヒーを飲んでいる人にも、そういうシチュエーションにも全く憧れていない人だ。そのため、疑似体験しても全く嬉しくならない。

さらに、元々全く憧れていない上に、価値を感じないことにただただお金を払うので、「無駄な時間とお金を使ってしまった・・・」と怒りや悲しみに襲われ、普段との格差に疲れるだけという状態になるのだろう。

自分が「好きな場所」でなければ意味がない

もし、お金に余裕がなくても本当に憧れていれば、その時に幸せな気分になるだろうし、疑似体験できることだろう。

たとえ、そこを出た後に自分の今の金銭感覚との格差を感じたとしても、その時充実していたのであれば「あー幸せな時間だったな」と思えるだろうし、また「お金貯めていきたいな!」とか「あそこに通えるくらいに稼ぐぞ!」などと前向きな気分になれるのだと思う。行こうとすれば行ける夢の国、いわゆるディズニーランドみたいなものなのだろうか。

おそらく『自分を大切にする』ということが、セルフイメージを上げる要因になるのだろう。これは 「自分は大切にされる価値がある人間なんだ」と自分で感じることができる行動だからだ。

つまり、「高級ホテルのラウンジでコーヒーを飲むとセルフイメージが上がる」と考えている人は、そのような人やシチュエーションに憧れがあり、自分にとって価値ある行動だと思っているから踏襲するのだと思う。

このような本質が抜けていると「高級ホテルのラウンジでコーヒーを飲むことはセルフイメージが上がるかどうか」のような論争が始まる訳である。

自分にとって居心地の良い場所は自分で探そう

私が思うに、世でいう「セルフイメージを高める」というのは、自分が喜ぶことをして、自分を大事にすることにより、自分を良い気分にさせることだ考える。

さらに言えば、簡単にできることで妥協するよりは、憧れていることをする方が良いだろう。自分が本当に好きなことやしたいこと、本当に憧れている体験をしない限り、セルフイメージは上がらないからだ。

「『高級ホテルのラウンジでコーヒーを飲めばセルフイメージが上がる』と聞いたから、とりあえず行ってみた」いうのでは意味がない。

高級ホテルのラウンジでコーヒーを飲むことに憧れを抱くのであれば、それが正解だろう。一方、それに憧れを抱かない人にとっては、本当にお金と時間と労力を無駄にする行為である。

「行ってみたら意外と楽しかった」という人もいるかもしれないが、無理してまで行く必要はないだろう。結局、自分をどう喜ばせるかが重要だ。

「セルフイメージを高める」と聞くと、高尚なことのように感じるが、ただ自分が喜ぶことをすれば良いのである。なので、わざわざ好きでもない、洗練された高級なところを選ばなくても良い。

「どこかの無人島に住みたい」という憧れがあるのであれば、それはそれで良いだろう。数ヶ月試しに過ごしてみて、疑似体験するのも乙なものだ。それが求めていることであれば、きっとセルフイメージは上がるはず。

つまり、セルフイメージが上がる場所は、ホテルのラウンジでも無人島でもどこでも良い。本人さえ良ければそれが正解だ。それにそもそも、セルフイメージを上げてくれるのは場所ではない。場所はあくまできっかけで、あげるのは自分なのだ。

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ABOUT ME
アニータ江口
広告制作・記事執筆し、反応率を45.5倍にした人。趣味は街歩き食べ歩き。特技は屁理屈。好きなものは地歴・動物・昭和レトロ。2018年5月、旧ブログから当サイトに引っ越し。うまいもの食べてうまいこと言いたい。